BXライフを計算する方法パート2 How to Calculate BX Life, Part 2

Minitab Guest Blogger | 1/17/2022

トピック: Manufacturing, Six Sigma, 品質向上

「Minitab 統計ソフトでB10ライフを計算する方法」を書いたときに、BXライフの計算方法についての記事を書くことをお約束しました。この記事で約束を実行し、このシリーズの3つ目の記事で、なぜBXライフが信頼性測定の最良の手段の1つなのかを説明します。

まずは復習です。B10ライフとは、母集団の10%が故障した時間、言い換えると、特定時点での母集団の90%の信頼性です。このブログシリーズのパート1で扱った、心臓ペースメーカーのバッテリーの例をおさらいしましょう。こちらがデータです。

Data

バッテリーのB10ライフは6.36年でしたね。この値の別の解釈方法としては、6.36年はバッテリーの母集団の10%が故障する時期です。この情報は、製品の現実的な保証期間を決めるのに役立ちます。製品の90%の信頼性期間が顧客の保証期間であるため、メーカーが保証期間中に過剰に製品を交換して余分なコストを負担しなくても済むようになります。

とはいえ、B15ライフなど、メーカーが監視したい追加の信頼性要件を使用する製品もあります。または、母集団の半分がいつ故障するのか、つまりはB50ライフを知りたいこともあります。例えば、B10ライフとB50ライフのどちらも、自動車エンジンの平均寿命を測定するための業界標準です。BXライフの計算がさらに有用になるのがここで、Minitabを使用することで、この値の計算と解釈が驚くほど簡単になります。 (まだMinitabをお持ちでなく、実践してみたい場合は、無料トライアルをダウンロードしてください) 。

BXライフの計算

パート1と同様、Minitabで、[統計] > [信頼性/生存] > [分布分析 (右打ち切り) ] > [パラメトリック分布分析]と進み、メインダイアログと[打ち切り]サブダイアログを設定します。

Parametric Distribution Analysis - Main Dialog

[打ち切り] ボタンを押して、以下のようにサブダイアログを入力します。 

Censor Subdialog

[OK]を押すと、データの分布が分析され、デフォルトでセッションウィンドウに百分位数表が表示されます。この表には、デフォルトでさまざまな百分位数が出力されるため、B50ライフなどの測定に活用できます。50番目の百分位数での母集団の故障%は、デフォルトの出力に含まれています。

Table of Percentiles for B50 Life

バッテリーの母集団の50%が9.735年までに故障することがわかります。B15ライフを計算する場合はどうでしょう?この百分位数は、デフォルトでは百分位数表に表示されません。

[パラメトリック分布分析]ダイアログに戻り (CTRL-Eを押すと、最近完了したダイアログが表示されます) 、[推定]ボタンをクリックすると、必要な「BX」ライフを指定できます。[次の追加パーセントに対する百分位数を推定する]に数値15を入力すると、バッテリーのB15ライフがわかります。

Estimate Subdialog

ダイアログで[OK]をクリックすると、15番目の百分位数の行が百分位数表に含まれるようになります。

Table of Percentiles for B15 Life

とにかく簡単です!

信頼性の指標としてBXライフを使用したことがなく、なぜBXライフが信頼性測定の最良の手段の1つなのか疑問である場合は、このシリーズの最後の記事にご期待ください!


Signifyでは迅速な市場投入と設計で信頼性獲得:ケーススタディ

ひらめきの瞬間に備えてください!市場投入までの時間と製品の信頼性が競争でものを言う変化の著しい業界で、世界をリードする照明器具会社Signifyが、いかにして革新を迅速に検証するのか、ご覧ください。この1時間のウェビナーでは、W.D. van Driel教授とP. Watté博士が、旧Philips LightingのSignify社で、Minitab Statistical Softwareを使用した信頼性設計に光りを当てます。開発コストを削減し、設計のパフォーマンスとコンプライアンスを高め、製品設計の信頼性の試験を加速させる方法を、実例から学びます。今後数年間、高度な仕様を満たす製品を開発する予定である場合に、製品故障と高くつくクレームのリスクや影響について、貴社および顧客のどちらにとっても抑制となる方法をご覧ください。(英語で提供)

ウェビナーを視聴する

[Webinar Replay] Time-to-Market and Design for Reliability at the Speed of Light at Signify