「アリゲーター・ペア」という言葉を聞いたことがありますか? 多くの人にとって初めて耳にする 表現かもしれません。なんと、これはアボカドの別名なのです。
現在人々に好まれているアボカドは、何百年もの間、世界中で人気のある料理に使われてきました。例えば、ワカモレはアステカ人によって生産されており、その時期は14世紀から16世紀の間に遡ります。濃厚なグリーンのディップや、その他のアボカドをふんだんに使用した料理は人気を博し続けているため、アボカドの需要はますます高まっています。限られた供給によってコストが高まった結果、消費者、レストラン、食品メーカーの両方に問題が生じています。
食材の入れ替え:アボカドの代わりにかぼちゃ?
世界的な需要のおかげでアボカドの価格が高騰していることを考えると、ワカモレメーカーは、ワカモレに含まれるアボカドを一部、同様の特徴を持つ明るい緑色の小さなメキシコのかぼちゃで代用できないかどうか、調べることにしました。この代用は、レストラン業界でも時々行われています。しかし、忠実な顧客を多く持つこのメーカーは、レシピを変更したためにブランドを危険にさらす可能性を心配していました。ワカモレのメーカーはテストを実行し、サンプルグループに従来の「クラシック」ワカモレのレシピとアボカドとかぼちゃを使用した「新しい」レシピを試食してもらい、ランク付けするように依頼することにしました。
マーケティング担当者として、最も大胆で説得力のあるマーケティングキャンペーンの1つが、食品メーカーが食品を競合他社と比較する味覚テストを実施することであることを知っています。味覚テストはマーケティングツールであることに加えて、レストランが新しい食品を紹介し、新しいレシピを試すのに大いに役立ちます。また、食品メーカーは味覚テストを使用して食材をより健康的なもので代用したり、生産コストを下げたりなど、多くの有益な結果につなげることができます。
レストランは、新しいメニューを導入してそれが顧客標準に達しているかどうかを判断するために、ウェイターやお客様からの口コミに頼っています。大規模なチェーンとメーカーはサンプル市場で食品をテストできますが、T検定はレストランの規模にかかわらず、味覚テストを簡単に行う方法です。
ワカモレメーカーは、味覚テストのために人を集め、2種類のワカモレをランク付けしてデータの収集を開始する予定です。統計知識を要するこのT検定を支援するため、Minitabが選定されました。
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味覚テストを統計テストに
2つの製品の成分を正確に比較するために、25人のパネリストに従来の「クラシック」と「新レシピ」の両方を試食してもらい、1~10のスケール(10が最も良い)で味を採点してもらうよう依頼しました。
偏見を最小限に抑える必要があるため、パネリストがそれぞれのレシピを試食する順序はランダムに設定しました。グループの約半数が「クラシック」を最初に試し、残りの半数は「新レシピ」を最初に試しました。また、テスト中は2種類のワカモレの成分表に覆いをかけ、パネリストがそれらについて抱く可能性のある、先入観を取り除きました。
上の図のように、データは簡単に入力できます。このデータを分析するために、Minitab Assistantは分析とレポート作成をガイドし、サポートします。上の左側に表示されている仮説検定メニューにカーソルを合わせると、Assistantがオプションの一部を説明します。
仮説検定をクリックすると、新しいウィンドウが開き、希望する操作について尋ねるマップが表示されます。味覚テストの例では、2つのサンプルを比較します。
この場合、2つのサンプルを互いに比較したいと考えていますが、分析にMinitabを使用している過程でどの選択が適切かわからないので、Minitab Assistantの「Compare two samples with each other(2つのサンプルを互いに比較)」の下にある「Help Me Choose(推奨オプションを選ぶ)」をクリックします。
各パネリストが両方のレシピを試食したことも分かったので、一致したセットアイテムのレシピ中央値を比較したいと思います。各パネリストが両方のレシピを採点したため、「クラシック」の列と「新メニュー」の列の観測値は独立していないと判断され、ここでの適切なテストはPaired tになります。
より完全な結果を得るために
Minitabが分析した結果を見て、非常に喜ばしい気持ちになりました。Minitabのサマリーレポートでは、「クラシック」中央値が「新メニュー」の中央値とそれほど変わらないことがわかります。Minitabは各行の差を計算し、その差はヒストグラムにプロットされます。平均差はゼロに非常に近く(-0.16)、赤い間隔は真の平均差の範囲を示しており、つまり2つのレシピは結局変わらないことを教えてくれたのです。これは、味覚テスターがレシピの違いを検出できなかったことを意味します。
結果に舞い上がる前に、テストに十分な検出力があったかどうかを確認する必要があります。統計的検出力とは、効果が存在すると仮定して、効果を検出する確率です。実際は検出力が弱かったためにレシピに差がないと仮定する間違いを避けなければなりません。Minitabは、ここで診断レポート機能を使用してレシピ間の実際的な差を検出する確率を計算してくれました。
私のサンプルサイズからして、以下のように87.1%の確率で差を検出できました。これは、私のテストの検出力は弱くなかったということを示しており、レシピ間の差を検出するのに十分な力があったということです。
Minitabのレポートカードを詳しく読むと、異常なデータポイントがなく、正常性に問題がないことがわかりました。これはつまり、私が差を検出する確率が87.1%であり、検出の確率が80%で十分であると感じる専門家もいるので、元の結果と私の結論は信頼に値するということになります。
最終決定を味わう
この実験は、基本的な統計機能のおかげで成功しました!最終結果と実験検証に基づいて、ワカモレメーカーは、味を妥協することなく製造コストを抑えることができるという確信を持ってかぼちゃとアボカドを混ぜ、新しいレシピで製品を製造できることがわかりました。
これらの方法や、統計ツールの実装方法、またはMinitabが御社のプロセス改善に貢献できるその他の方法については、Minitabまでお問い合わせいただくか、Minitabの担当者にご連絡ください。
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