私はニューヨークのウォール街とメインストリートで数十年を過ごし、さまざまなレンズを通して景気循環を見てきました。景気後退時に企業は雇用を削減し、投資を縮小し始めます。これによってイノベーションが抑制され、ブランドが傷つき、さらなる不況に陥ります。もっと良い方法がある、と私は考えます。継続的改善と運用優秀性(OPEX: Operational Excellence)に投資すれば、成長の見通しを損なうことなく、経営を引き締めることができるのです。
このブログでは、景気後退時に継続的改善と運用優秀性に投資することの哲学的論拠、経済的論拠、およびデータ駆動の論拠を見ていきます。
哲学的論拠
私たち個人は、毎日の生活でたくさんの継続的改善をしています。 家計が少し苦しくなったからといって、すぐに食べることをやめたり、楽しむことをやめたりはしません。代わりに、より賢く、費用対効果のより高い方法を探します。
たとえば、外食を減らして自炊したり、映画館に行くことを減らしてNetflixを見たりします。そういった代替案が長い目で見て優れていると気付くことがよくあります。 生活の重要な構成要素をゼロにするのではなく、より効率化しているのです。 結果として、不要な、後ろめたい感じがする楽しみを減らします。そうした楽しみは後ろめたいのです - 豪華なディナーは豪華なディナーに変わりありません。
組織が雇用や、技術開発や、マーケティングといった分野で「企業にとって後ろめたい楽しみ」とわかっていることに費用を費やしている場合は、今こそ改善イニシアチブに着手する絶好の機会です。
経済的論拠
基本的なマクロ経済理論(多くの場合、Y=C+I+G+(X-M) に基づいて構築される)によると、経済は経済の全群からの支出、つまりは家計消費 (C)、企業投資(I)、政府歳出 (G)、および貿易収支(輸出から輸入を差し引いて計算)によって動かされます。御組織のビジネス上の意思決定を見た場合、経済成長に貢献していますか、それともマイナスの影響を与えていますか?運用優秀性により、経済成長を促進し続けることができ、最終的には組織に利益になります。
データ駆動の論拠
Minitabはデータ駆動型の意志決定を推奨しています。Minitabには数多くのケーススタディがあり、さまざまな組織がデータ駆動型の品質と改善のイニシアチブを用いて生産性を高め、収益を増やし、時間を節約し、大幅なコスト削減を実現してきました。一般的な統計をご覧になりたい方は、Quality Management Journalに掲載された論文で、継続的改善と運用優秀性の影響分析をご確認いただけます。この調査によれば、企業は継続的改善と運用優秀性のプログラムによって総収益の平均1.7%を節約し、プログラムに投資した1ドルにつき2ドル以上を節約できました。1
下の図で、Minitabがデータ駆動型の継続的改善プラットフォームであることがよくわかります。
現行のプログラムを強化したいですか?
より効果的な方法を探しているプログラムリーダーにとって、それは継続的改善プロジェクト管理ソリューションを見つけるのと同じくらい簡単かもしれません。実際、Forresterの調査によれば、組織はMinitab Engageなどのプロジェクト管理ソフトウェアに投資することにより、平均3年間にわたる4倍の投資収益率と約6か月の損益分岐点を達成できています。2
それはなぜでしょうか?適切な支援と資源がなければ、改善プロジェクトの実施が困難になる場合があるからです。Wellingtoneの2021 State of Project Management Reportによれば、プロジェクトマネージャーの50%がプロジェクトレポートを手動で照合する作業に1日以上を費やしており、Forresterによれば、プロジェクトマネージャーは1か月あたり約10時間をプロジェクトの立ち上げに費やし、メールの管理だけで4時間を費やし、プロジェクトのレビューに6時間を費やしています。3
実際、Minitabをお使いのある組織は、Minitab Engageを実装することで毎月120時間以上の人時(マン・アワー)を節約しています。
開始にあたり、サポートが必要ですか?
継続的改善と運用優秀性には、さまざまなアプローチと哲学がありますが、そのすべてに1つの共通点があります。それは、構造化されたデータ駆動型の問題解決を中心に展開することです。Minitabは過去50年以上、このアプローチを支援するソリューションを構築してきました。また、強力な混合型学習製品をご提供することで、皆様が改善の取り組みを開始し、より効果的な結果に到達できるよう支援しています。
皆様の社内にプログラムを実行するリソースがない場合、または専門家に頼みたいとお考えの場合、当社にはお手伝いできるコンサルティングパートナーがそろっています。
継続的改善と運用優秀性を景気後退時戦略に取り入れる時ではないでしょうか?
Sources:
- 1: Venkateswarlu Pulakanam (2012) Costs and Savings of SixSigma Programs: An Empirical Study, Quality Management Journal, 19:4, 39-54, DOI:10.1080/10686967.2012.11918082
- 2: Connor Maguire, Isabel Carey (2022) The Total Economic Impact of Smartsheet: Cost Savings And Business Benefits Enabled By Smartsheet, Forrester
- 3: Vince Hines (2021) Annual Report: The State of Project Management, Wellingtone