Indium Corporationのブログで、ロン・ラスキー博士は、電子機器製造にワイブル分布を使用することについて興味深い話をしていました。例えば、初期の最初の故障が部品またはコンポーネント (この場合は、コンポーネントを回路基板にはんだ付けするのに使用する合金) の分析にどれほど劇的に影響するかという話を読んでみてください。
この話を読んで、ワイブル分布で適切な決定ができるさまざまな状況について、改めて考えさせられました。ワイブルが役立つ主な理由は、他の種類の分布の特性を引き継ぐことができ、さまざまな種類のデータを柔軟に適合させることができるためです。例えば、偏ったデータがある場合、ワイブルは正規分布の代わりになります 。
ワイブル分布を使用した実証試験計画の開発
産業界では、ワイブル分布を使用して故障までの時間データをモデル化することがよくあります。つまり、故障するまでにかかる時間を推定することで、コンポーネントまたは部品の信頼性を評価できるのです。そういった部品を供給している会社で働いている場合、このモデルによって作っている部品の品質を確認し、製品が要件を満たしていることを客先に証明できます。
証明するための良い方法は、実証試験計画に従うことです。Minitab Statistical Softwareは、ワイブル分布 (または、より適切だとわかっている場合は他の分布) を使用して試験計画を作成するのに役立ちます。Minitabの試験計画コマンドを使用すると、信頼性の仕様を満たしていることを示すのに必要な標本サイズと試験回数を簡単に割り出せます。
試験計画には、以下が含まれます。
- 試験する必要のあるユニットまたは部品の数
- 停止点。これは、各部品の試験に必要な時間または試験を停止するために必要な故障の発生回数のどちらかになります
- 成功の尺度。測定試験を合格にすることができる最大故障数 (例えば、すべてのユニットが指定された時間稼働して、故障がない)
Minitabを使用すれば、実証、推定、加速寿命試験計画を作成できますが、ここでは実証試験計画に絞りましょう。
どのような種類の実証試験計画があるのでしょう?
実証試験には2種類あります。
供給元認定試験
供給元認定試験は、再設計されたシステムが既知の故障原因を抑制または大きく減らしたという統計的証拠を提供します。この試験の目的は、再設計されたシステムが古いシステムよりも優れていることを示すことです。
信頼性試験
信頼性試験は、信頼性仕様が達成されたという統計的証拠を提供します。この試験の目的は、システムの信頼性が目標値を超えていることを示すことです。
これらの試験は、尺度 (ワイブルまたは指数分布) または位置 (他の分布) 、百分位数、特定の時点での信頼性、または平均故障時間 (MTTF) によって微調整できます。例えば、再設計されたシステムの平均故障時間が古いシステムの平均故障時間よりも長いかどうかを試験できます。
実証試験計画の例
タービンエンジンを製造している会社で働いているとします。新しいタービンエンジン燃焼器の信頼性の目標は、少なくとも2,000サイクルで1%です。故障までのサイクル数は、形状 = 3のワイブル分布に従う傾向があることがわかっています。各燃焼器では8,000の試験サイクルまで累積できます。1回故障試験計画を使用して、信頼性の目標を実証するために必要な燃焼器の台数を割り出す必要があります。
これをMinitabで行う方法は、以下のとおりです (まだ使用していない場合は、30日間無料Minitabトライアルをダウンロードして一緒にやってましょう) :
- [統計] > [信頼性/生存] > [試験計画] > [実証]を選択します。
- [百分位数]を選択して、2000と入力します。[パーセント]で、1を入力します。
- [許容される最大故障数]で、1を入力します。
- [各ユニットに対する試験回数]を選択して、8000と入力します。
- [分布]から、[ワイブル]を選択します。[形状 (ワイブル) または尺度 (他の分布)]で、3を入力します。[OK]をクリックします。
完成したダイアログボックスは、以下のようになります。
実証試験計画の結果の解釈
[OK]をクリックすると、Minitabで以下が出力されます。
上の出力の[標本サイズ]列を見ると、最初の百分位数が少なくとも2000サイクルであることを95.2%の信頼度で示すためには、8000サイクルでは8台の燃焼器を試験する必要があることがわかります。
実証試験計画が生成されると、Minitabで以下のグラフも作成されます。
グラフには、実証試験に実際に合格する可能性が視覚的に示されています。ここでは、
- 0~2の急上昇は、改善率が0から2に増えると、1回故障試験の合格確率が一貫して高まることを示しています。
- 改善率が約2以上だと、ほぼ確実に試験に合格します。
この情報に基づいて、 (未知の) 真の最初の百分位数が4000の場合、改善率 = 4000/2000 = 2で、試験の合格確率は約0.88になります。実証する値を1600に減らすと、改善率は2.5に増加し、試験の合格確率は約0.96に高まります。実証する値を減らすと、試験の合格確率が高くなります。ですが、タービンエンジンの燃焼器の信頼性としてはそれほど強力な内容ではありません。
適切な実証試験計画は何か?
状況に適した実証試験は、多くの要因で変わってきます。幸い、提案された試験のさまざまな部分を調整して、それがタスクにどのように影響するかを確認するのは簡単です。 許容される最大故障数と標本サイズまたは試験回数の組み合わせごとに1つの試験計画が作成されるため、Minitabで複数の試験計画を生成し、結果を比較することができます。
Case study:
Time-to-Market and Design for Reliability at the Speed of Light in Signify
Get ready for a light bulb moment! In a fast-changing industry where time-to-market and product reliability give a competitive edge, discover how the world’s leading lighting company Signify, rapidly validates new innovations. In this one hour webinar, Prof W.D. van Driel and Dr P. Watté will shed a light on design for reliability (DfR) using Minitab Statistical Software at Signify, the former Philips Lighting. Learn from real-life examples their methods to lower your development costs, improve your designs’ performance and compliance, and accelerate the testing of product design reliability. If you develop products intended to meet high specifications for years to come, you will discover how to reduce the risks and consequences of product failure and costly claims - for you and your customers.