なぜ多くの改善プログラムが実を結ばずに終わるのでしょうか。多くの場合、企業の経営役員はこのような取り組みに出資し、経営役員の熱心な支援を受けて展開が始まるものの、突然中止になるまでに何が起こるのでしょうか。
大きな改善をもたらすプロジェクトでさえ、意思決定者に印象を与えることができないことがよくあります。
なぜでしょう?
プログラムの成功は、役員には見えないままのことが多くあります。2020年Global State of Process Excellenceレポートで、Process Excellence Networkは、プロセスの専門家が直面する最大の課題は「プロセスの改善と上層部のビジネス戦略のつながり」であると述べています。これも新しい問題ではありません。このアンケートの回答では、少なくとも3年間、最大の課題になり続けています。
また、米国品質協会の調査によると、プロジェクト展開の指標を受け取っている上級管理職は25%にとどまり、それも、年間ベースです。上級管理職はこれよりも頻繁にそのプログラムに影響を与える決定を行っていることでしょう!
堅牢で成熟した継続的改善プログラムを実施している組織でも、イニシアチブの累積的な影響を評価することは困難で、場合によっては不可能です。
その5つの理由を見つけたので、回避する方法を提案してみます。
個々のプロジェクトチームは通常、うまく結果を捉えて報告しますが、複数のプロジェクトが蓄積されるとすぐに課題が発生します。
大企業では、常に何千ものプロジェクトが同時進行し、さらに数え切れないほどのプロジェクトが完了している可能性があります。重要な情報をそれらすべてから集め、リーダーが簡単にアクセスして使用できる形式にすることは、困難極まりない作業です。
多くの組織はそのような作業をできずにいて、プログラムの全体的な影響は謎のままです。
ほとんどの組織で、チームは、ドキュメント、プロセスマップ、バリューストリームマップ、その他の重要なプロジェクトツールに、さまざまな個別のアプリケーションを使用する必要があります。プロジェクトの記録は、多くの異なるソフトウェアプログラムからの、別個の、しばしば互換性のない、ファイルを寄せ集めたものになります。
チームメンバーは、同じ情報を複数のアプリケーションに入力するために時間とエネルギーを浪費することを余儀なくされます。そのような混乱に加えて、最新バージョンのドキュメントが複数の異なるコンピューターに存在することもあります。クラウドでも、さまざまなバージョンがさまざまな個人用OneDrive、Google Drive、Dropbox、Microsoft Teams、SharePointなどに存在する可能性があります。そのため、プロジェクトリーダーは、プロジェクトの正式な記録を最新の状態に保つために、ドキュメントの複数バージョンを追跡することになります。
同じ部門のチームでさえ、重要な指標を一貫して扱っていなかったり、同じデータを同じ方法で追跡していなかったりすることがよくあります。組織内で進行中の何千ものプロジェクトの件数分かけ算をしてみれば、すべてのプロジェクトの影響に関する信頼できるレポートをまとめられないわけがわかります。
理論上のKPIが組織全体で一貫している場合でも、ある部門がリンゴで追跡し、次の部門がオレンジで追跡していたら、その結果を評価することも集計することもできません。
このような作業は、しばらくの間は機能しても、やがて、自社製のシステムを維持することが大きな手間と費用になっていることに気づいたりします。または、財務、情報技術、カスタマーサービス、その他の機能のニーズを満たすために作成された既製のソリューションは、Six Sigmaやリーンなどの継続的改善手法に基づくプロジェクトに十分に適合しない、またはサポートするものではないことに気づいたりします。
結果はどのようなものでしょうか。リソースが他所に向けられるにつれてシステムはゆっくりと衰退し、報告メカニズムは使われなくなり、使用されたとしてもイニシアチブがどのような影響を及ぼすかの真の評価を要約では伝えられないのです。
1日の時間は限られているため、忙しいチームメンバーやリーダーは優先順位を付ける必要があります。特に前述の条件で運用されると、チームリーダーはプロジェクトに関する報告を負担に思うようになり、優先順位リストの最上位に上がることはなくなります。
限られた時間で、さまざまなチームメンバー、コンピューター、サーバーからかき集めたプロジェクトドキュメントから情報をコピーして、1つの場所と形式に貼り付けることが付加価値のある活動とは思えません。
そして、上司がそれらの数字を求めていない場合(多くの経営役員は求めていないようです)、ほとんどのプロジェクトリーダーは、限られた時間を他の課題に費やそうと考えます。
組織は、標準を確立し、すべてのプロジェクトチームに一貫した指標を使用させることができます。リーダーは、結果の報告が個々のプロジェクトで重要なステップになるように、措置を講じることができます。
課題の複雑さ、継続的改善に関係する体系的要因および人的要因を考えると、多くの組織がなぜイニシアチブの状態を把握するのに苦労しているのかがわかります。課題とは、結果に関するレポートが個々のプロジェクトで重要なステップになり、すべてのプロジェクトで一貫した指標が使用されていることを確認することです。それができるチームは、結果が収益にどのように影響するかについて、より多くの注目と信用を得ることになります。
ASQレポートのこの内容は、Minitabが最近注目している問題を強調しています。Minitab Engageソフトウェアは、これらの要因の多くに真正面から取り組んでいます。Engageは、経営幹部、マネージャー、利害関係者に、組織の改善イニシアチブの全部または一部の進捗、パフォーマンス、収益上の影響について、これまで以上に特別な洞察を提供します。
南アフリカの食品メーカーPremier FMCGの全国継続的改善マネージャーであるBrian Mapani氏は、自社の成功にEngageが寄与したと考えています。継続的改善の展望しかなかった会社から、5年計画および戦略をはるかに超えて実行および提供する会社になったと話します。レシピの作成プロセスを最適化して、会社で数十万ドル節約するなど、さまざまな成果を上げました。この成功を詳細にご覧ください。