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SWOT Analysis examples in healthcare, marketing, quality and more

作成者: Joshua Zable|2022/08/12 5:17:11

法執行機関では、厳しい状況に直面すると、エリート部隊SWAT(特殊武装・戦術)を招集します。

では、事業で厳しい状況に直面したらどうでしょうか?戦略から工程改善、ブランディングまでを評価、変更する必要があるかもしれませんが、恐れる必要はありません。あなたのためにSWOTチームが待機しているからです。

1960年代にアルバート・S・ハンフリーが開発したSWOT分析は、戦略的計画手法の1つで、事業の将来へ向けた戦略を見出し、策定するのに役立ちます。SWOT分析は経営幹部専用のツールと思われがちですが、実際には誰でも活用できる優れた方法で、自社に現在と将来の両方で発生するさまざまな問題を理解してもらうのに役立ちます。

SWOT分析とは?

SWOTは、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字です。それぞれの文字がツールの重要な構成部分で、SWOTマトリックスという4象限の四角にわけられます。マトリックスは通常、SWOTの語順に従って、左から右、上から下へと箇条書きで記入されます。

特性要因図(魚の骨図)アイデアマップなどのブレインストーミング ツールと同様、SWOT分析は、組織や部門のさまざまな側面で貴重な洞察を得ることのできる優れたツールです。事業の変化の必要性を強調する、強力かつ簡単な方法でもあります。

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強みと弱みは、会社のコントロール下にある内部要因です。通常、強みは良い部分です。他にはない独自の性質であったり、他より優れていたりする点です。一方、弱みは改善、変更、除外するべきかもしれない会社についての悪い部分です。弱みの特定にはとりわけ努力が必要です。その特定には正直さと客観性の両方を持ち合わせている必要があるからです。

機会と脅威は、新しい技術、競合他社、その行動など、会社がコントロールできない外部要因です。機会では、業界内の会社に有利に働く可能性のある将来性やギャップについて考えます。脅威は、回避やコントロールができないであろう脆弱性に関する領域ですが、場合によっては対処でき、会社が自社を保護する機会ともなり得ます。

では、事業の戦略的SWOTを見ていきましょう。以下で、中華料理店The Fortune Cookieのオーナーになって、今後の戦略を理解してみましょう。


*上記のSWOT分析および以下の他の例は、Minitab Workspaceのデザインモードで作成、カスタマイズ、色付けされています。 


ご覧のとおり、SWOT分析は率直かつ単純で、事業が成長を続けるための戦略的な選択肢を強調し、同時に、改善が必要な領域を知らせてくれます。

SWOT分析は工程改善に役立つでしょうか?

優秀な継続的改善の担当者からよく聞くのは、改善する上で最大の課題とは、組織の他の人に賛同してもらうことだということです。SWOT分析は、利害関係者と継続的改善部門との架け橋となる強力な方法です。

医療業界の例を使って、継続的改善シナリオでSWOT分析がどう機能するのかを見ていきましょう。優秀な継続的改善の担当者が病院で働いていて、特定の外科部門でプロジェクトを開始するとします。しかし、この部門は数年前にプロセスの合理化を図る取り組みをしており、この担当者はなかなか賛同を得ることができません。さらに、この部門はその地域内の他のどの施設にもない治療を提供している特異な存在で、収益性が非常に高く、病院の管理者もこのことを喜んでいます。

この担当者は、チームと数人の利害関係者を集めて、以下のようにSWOT分析をまとめます。


SWOT分析は、改善や警戒が必要な領域を示しつつ、病院がさらに成長するための戦略的選択肢を強調しました。

強さと弱さについてチャンピオンは、自分たちがコントロールできるもの、つまり時間(すなわち在院期間)、キャパシティ(すなわち患者のスループット)、コストと質(すなわちこのチームに対する患者の満足度)などを測定します。特に弱さについては、次のような問いに注目します。このチームのボトルネックは何か?患者は何に悩んでいるのか?コストを引き上げていたり付加価値を提供したりしていないチームは、何をしているか?担当者はこの話し合いの中で、良い結果と患者の高い満足度がある一方で、患者が通常より長く在院し、職員の満足度が低いこと、それが潜在的に離職率を高めることを強調しました。また、チームの収益性は良いものの、収益を増やす余地が拡大していることを説明しました。

チームは機会に目を移します。従来のSWOTであれば、外部の機会に焦点を当てていたでしょう。しかしプロセス改善については、担当者は内部の機会に焦点を当て、改善する領域を強調します。この場合チームは、看護師資格の取得など、より多くのキャリアの機会を創出することで、職員の士気を高めて離職率を下げられると考えました。または、チームの宣伝をもう少し強化すれば、キャパシティを高められるとも考えました。

大事なこととして、チームは脅威に対処します。プロセス改善では、チームが行動を起こさなかった場合に現れる脅威に焦点を当てます。こう考えます。不満を抱えた医師や看護師がチームを去り、別の病院に就職して競争力のある外科プログラムを立ち上げてしまう、または、患者がこのチームから提供される医療に気づかずに他の施設に行ってしまう、などです。

この例での注目点の1つは、利害関係者にSWOT分析に参加してもらうことで、利害関係者は改善が必要な領域や他の人では見つけられない機会に光を当てつつ、利害関係者自身がプロセス改善の優秀なプレーヤーになれるということです。利害関係者が分析に参加できなくても、SWOT分析は利害関係者から必要な賛同を得る上で素晴らしいコミュニケーションツールになります!

マーケティングでどうSWOT分析を使うのでしょうか?

戦略的計画とプロセス改善のためのSWOTの例を見てきました。でも、SWOT分析はマーケティングのような他の分野で役に立つのでしょうか?マーケティング、特にブランドマネージャーのためのSWOTの実用例を見ていきましょう。

この例では、幅広い流通と設計のスキルを持つ世界的な衣料品メーカーが自社ブランドを評価します。

強みについてブランドマネージャーは、高品質や低コストなど、現在管理できているものを評価しました。弱みについては、製品の位置付けが不明確、競合他社よりも製品の選択肢が少ない、などをリストにあげました。機会については、プレミアム製品を取り上げ、脅威については、偽ブランド品や競合他社の積極的な広告などをリストにあげました。以下の完全なSWOT分析をご覧ください。

ここでブランドマネージャーは、製品の位置付けを明確にし、製品の選択肢を増やすために行動する必要があることを認識しています。またこの分析結果により、偽ブランド品や積極的な競合他社によるブランドの侵食と闘うために広告への投資を増やすことについて、最高マーケティング責任者(CMO)と話し合う価値についても気が付けました。

SWOT開始!

SWOT分析は、組織全体のブレインストーミングや改善が必要な領域の特定のために誰もが使用できるとても便利なツールです。部門がどこでも、何に焦点を当てていても役立ちます。

Minitab WorkspaceのSWOTテンプレートを使用すると、SWOT分析が簡単になります。この使いやすいテンプレートは、SWOTマトリックスが展開されていてすぐに使えるようになっています。ブレインストーミングして準備ができ次第、情報を入力するだけです。デザインモードでSWOTの外観をより魅力的にすることができます。会社のイメージカラーでSWOTをデザインしたり、お気に入りのフォントを選んだりできます。次に、ワンクリックでMicrosoft Officeまたはその他のMinitab製品にエクスポートします。Minitab WorkspaceでSWOTをデザインしながら、いつでもSWOTを保存および更新できます(利害関係者から何らかの要請があった場合に備えて知っておくと良いでしょう)。

SWOT分析は、Minitab Workspaceに入っている90以上のツールの1つにすぎません。こちらで完全なリストをご覧ください。 

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