最近受けた診察を思い出してみてください。病院スタッフは親切でしたか?待合室は快適でしたか?診察までどのくらい待ちましたか?病院にいる間、看護師は気持ちを理解してくれましたか?この要素すべてが、医療の最も重要な側面の1つである、総合的な患者体験に影響を与えます。
このブログでは、患者満足度と体験の重要性と、予測分析と継続的改善ツールが総合的な患者満足度を上げるのにどのように役立つのかををご説明します。
患者満足度 VS.患者体験:この2つの違いとは?
患者満足度とは、患者の期待が医療機関に行ったことで満たされたかどうかを示します。これは病院やその他医療機関が組織として改善すべき点を知るための重要な指標の1つであり、全体的な成功に直結しています。そのため、すべての医療機関にとって最優先事項です。
患者体験は、患者満足度と転帰の向上、治療までの時間の短縮、患者治療・看護・対応の連携の改善に焦点を置いています。Gartnerが2023年に行ったCIO/テクノロジ・エグゼクティブ・サーベイによると、医療機関のデジタル投資の主な目的は、オペレーショナルエクセレンスと患者体験の向上です。
患者満足度への寄与をブレーンストーミング
総合的な患者体験を考えるとき、どんな要素が患者に影響を与えるのかを考えることが重要です。簡単に始める方法としては、管理スタッフや臨床スタッフとブレーンストーミングを行い、マインドマップを使用してそれらの要素を構造的にまとめることです。
マインドマップは、関連する考えや概念を視覚的に整理するのに役立ち、中心となる概念や解決策となりうる事柄をより理解できるようになります。
上の例では、マインドマップを作成し、患者満足度を高めるために注目すべき要素を理解するのにMinitab Engageを使用しました。要素を視覚的にまとめることができたので、次は患者満足度の向上にどのように取り組めるかを考えましょう。
医療機関が患者満足度を測定するのに最も効果的かつコスト効率の高い方法の1つは、アンケートを送ることです。
患者満足アンケート:詳細を見る
患者満足度アンケートの結果から、患者が診療に満足した理由または不満な理由についての深い理解が得られます。例を見てみましょう。
サンプルの患者データセットを見ると、ある医療機関に対する総合的な満足度を評価するよう患者が求められたことがわかります。また、看護師や医師が気持ちを理解してくれたか、室内の様子、時間どおりの診療、アメニティなど、医療以外の重要な要素についても評価するよう求められています。これについては、後ほど取り上げます。
サンプルのアンケート結果では、患者の55%が自分の経験に満足しています。つまり、大半の患者が医療機関の体験に満足しています。
患者満足度:予測的アプローチ
患者がこの医療機関のサービスに満足しているという結果が出たのは良いことですね。では、患者がなぜ満足しているのか、そして満足した患者の体験が、不満を持っている患者またはどちらでもない患者の体験と比較してどうなのかを見てみましょう。
Minitab Statistical Softwareの予測分析モジュールを活用することで、医療機関は患者満足度向上に役立つの主な要素を簡単に特定できます。 この例では、CART®を使用します。
CART®(分類木と回帰木)は、データ変数内に隠れている重要なパターンと関係性を見つけ出すのに使うことができる、決定木アルゴリズムです。直面している問題または課題に二項カテゴリカル応答または多項カテゴリカル応答がある場合は、CART分類を使用します。カテゴリ予測変数または連続予測変数の連続応答がある場合は、CART回帰を使用します。
このサンプルのアンケートでは、患者を医療機関に満足しているグループと不満なグループの2つにわけるので、CART分類を使用します。Minitab Statistical Softwareは、自動的に最適な決定木を見つけてモデル統計を示すため、モデルが分析に有用かを理解できます。
以下のとおり、患者満足度を予測する際に最も重要な変数は、
木ダイアグラムを使用して患者データを理解する
アンケートは5段階評価で行われ、5が最も肯定的な評価です。最初の要素は、看護師が気持ちを理解してくれたかどうかです。木を詳しく見てみると、看護師が気持ちを理解してくれたかどうかの評価が3.5超である場合に、患者の約82%が自分の体験を満足と評価していることがわかります。看護師が気持ちを理解してくれたかどうかの評価が3.5未満である場合、医療機関から十分な説明を受けていれば満足度が高くなりますが、説明を受けていなければ満足度は大きく下がることもわかります。
医療機関は上の木を見ることで、患者が気持ちを理解してくれる看護師を望んでおり、説明を受けられることを期待していることがわかります。しかし、看護師が気持ちを理解してくれなくても、十分な説明を受けることで患者が満足するという発見は重要な洞察となります。
結論
患者満足度は、患者体験全体の一部にすぎません。予測分析から得られるデータを活用した洞察と、ブレーンストーミングツールは、医療機関が最適な患者治療・看護・対応を提供するのに役立ちます。